~ 活性酸素種(ROS)を効率よく消去してくれる仕事人 ~
みなさんがベースサプリで補っている…βカロテン、ビタミンC、ビタミンEに抗酸化作用(活性酸素種の消去)があることはみなさんご存知だと思いますが、合わせて、特に40-50歳を超えた方々には(そろそろ老化も加速するお年頃ですね)、メラトニン(サプリ)、水素(水素入浴料)なども活用されることをお勧めします。
その理由は?
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活性酸素種(Reactive Oxygen Species:ROS)は生体内においてDNA(遺伝子)、脂質、タンパク質(酵素)などの生体分子と反応し、脂質の過酸化、 DNAの変異、タンパク質の変性、酵素の失活をもたらし、さまざまな慢性疾患や老化の促進につながることがわかってきました。したがって生体内の酸化ストレスを低減することが、病気予防、老化制御に役立つと大いに期待されているのです。
ちなみに酸化ストレスが高まる要因は、紫外線や放射線・大気汚染・タバコ・薬剤・金属、偏食、過度な運動や運動不足、慢性炎症…などです。
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活性酸素種が老化、がん、糖尿病、高血圧といった生活習慣病をはじめとして数多くの疾病に深く関わっているいっぽうで、近年、この活性酸素種そのものが、シグナル伝達や免疫システムにおいて重要な生理機能を担っていることも明らかになってきました。つまりすべての活性酸素種、酸化ストレスが悪いわけではなはなく、有用な働きもしているということです。
例えば感染がおこった時、好中球などの免疫細胞からつくられる活性酸素種は、病原微生物を殺すのに役立っています、また。血管を弛緩させ血流を確保する役割や、細胞の分化やシグナル伝達にも関係しています。
したがって、ただただ活性酸素種除去だけに目を向けるのではなく、不要な活性酸素種を見極め、その攻撃力を減らすことがより重要であると考えられるようになりつつあります。
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水素は食品添加物として認められていて、安全性の高い物質です。水素が体内で活性酸素種と反応してできる…H2O(水)、H+ (水素イオン)、OH−(水酸基イオン)など無害なものばかりです。
水素には抗酸化作用があり医療効果があることを、日本医科大学の太田成男教授らが十数年前に世界で初めて発見しました。その後世界中で急速に研究が進み、2型糖尿病、メタボリック症候群、血液透析、放射線障害、ミトコンドリア病、脳梗塞、心筋梗塞、パーキンソン病、関節リウマチなどに有用であったという臨床報告が次々に得られています。
水素の良さは2つあります。1つはどこにでも届くこと。水素は水にも油にも溶けるので、体の中の水のバリアも、油のバリアも、らくらく通り抜けます。その上とても小さいので、どんな細かい網目のバリアも問題になりません。
2つ目の良さは、水素は活性酸素種の中でも、とても酸化力が強く有害なもの(ヒドロキシルラジカルなど)とだけ反応することです。免疫細胞が体を守るために使う有用な活性酸素種(スーパーオキシドなど)とは反応せず、その働きを妨げません。
Q. 水素はがん治療の効果を妨げないのか?
抗酸化剤は抗がん剤の作用を妨げるのではないかという議論がありますが、水素は妨げません。シスプラチンを用いたマウスの実験で、水素ガスと水素水はシスプラチンの抗腫瘍効果を妨げず、副作用は軽減することが示されています。 放射線療法でも同じです。肝がん患者さんへの臨床試験で、水素水が副作用を軽減し、抗腫瘍効果は妨げなかったというデータがあります。
Q. 水素水や水素サプリと比べてどうなのか?
水素入浴は水素水を飲むより良いと思われます。水素入浴をしたときに呼気から出てくる水素の濃度は、高濃度の水素水を飲んだ場合と比べ、同等以上です。また理論上は、水素水500mLを飲むのと比べ、30倍もの水素が体に入ります。
eクリニック推奨の入浴料の(先述の太田成男教授らが作成した入浴料)資料です。

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メラトニンは何十億年も昔、最初の「酸素を利用する」細胞が、酸素の害から自分を守るために備えた、「抗酸化システム」です。その細胞の子孫が、いまの私たちの細胞の中にある、「ミトコンドリア」です。
そしてミトコンドリアは、いまも先祖の細胞と同様にメラトニンを産生し、私たちを酸素の害から守っています。つまりメラトニンのもともとの役割は、「抗酸化作用」です。睡眠や1日のリズムも司るようになったのは、ずっと後のことです。
メラトニンの抗酸化作用は、ビタミンC、ビタミンE、グルタチオン、ベータカロテン、フラボノイド、SOD、CoQ10、アルファリポ酸など、ほかの抗酸化物質のどれよりも幅広い種類の活性酸素種を無害化し、しかもその力は何倍も強いんです。
また抗酸化作用だけでなく、サーチュインを活性化することで、DNAの修復を促進し、アポトーシスを司り、糖や脂質の代謝を調節するなどして、最終的にはさまざまな生物の寿命を延ばすことまで行います。まさにメラトニンは命の守り神と言えます。
ところが加齢とともにミトコンドリアも衰え、メラトニンを作る力は弱まります。私たちが年とともにさまざまな病気がちになるのは、メラトニン不足が関係しているのかもしれません。
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水素&メラトニンのまとめ
- 水素&メラトニン
- 活性酸素種(ROS)が慢性疾患発症や老化を加速させている
- 水素、メラトニンは、選択的に(いわゆる悪玉を中心に)活性酸素種(ROS)を消去する
- 水素&メラトニンは、特にミトコンドリアの活性に有用である
- 水素、メラトニンは連用しても安全である
- 水素入浴料で1週間に1~2度、水素入浴する
- メラトニンを10mg/日 就寝前に摂取しておく
ということになると思います。
このレクチャーを機会にみなさんの理解が深まったなら、嬉しいです。みなさんの周りの人にも教えてあげてください。ぜひ健康度を高め、病気を予防し、老化を抑えていきましょう

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